【2026年7月9日】エンジニアの高配当株ポートフォリオ記録|日経4日ぶり反発+924円、AI半導体戻りでバリューは軟調、キオクシアはベイン売却完了で+11%(vs 日経平均・TOPIX)

今日のサマリー

今日7月9日(木)の東京株式市場は、日経平均がプラス924.80円・プラス1.38パーセントの67,743.85円で4日ぶりに大幅反発、TOPIXはプラス13.94・プラス0.35パーセントの4,020.37と小幅な戻り——「日経平均だけが大きく上がる、TOPIXは控えめ」という、まさにAI半導体一極相場が戻ってきた姿の一日でした。日経平均は寄り付き後に一時プラス1,600円超まで急伸する場面もあり、アドバンテスト・東京エレクトロン・キオクシアの3銘柄だけで日経平均を約900円押し上げた——という極端な値嵩株主導の反発でした。

背景は、前日の米国市場でAI半導体関連が買い戻されたこと。7/7・7/8で日本にも波及したサムスンショックが「一時的な材料出尽くし売り」だった可能性が高まり、AI半導体関連にリバウンドの資金が集中しました。さらにキオクシア(285A)は、米投資ファンドのベインキャピタルが同社株を全売却完了したとのブルームバーグ報道を受け、「需給重し(オーバーハング)の解消」が好材料となり一時プラス11パーセント高まで急伸(詳細は📚解説で)。

一方で、わたしのポートフォリオはマイナス0.27パーセント・マイナス90,987円——日経平均をマイナス1.65パーセントポイント、TOPIXもマイナス0.62パーセントポイントでアンダーパフォームバリュー株優位相場が5営業日連続で続いた後の6日目に、ついに逆転しました。「7/2以降続いていた循環物色が、AI半導体側に戻る流れ」というのが今日の相場の本質です。

含み損益率はプラス51.16パーセント(昨日+51.57%から0.41ppt低下)、含み損益額はプラス1,142万円台をキープ。5日連続のバリュー優位で稼いだアウトパフォームのわずかな返上分に留まっており、通算では今週+7.02ppt(6日累積対日経差)を維持——バリュー分散ポートフォリオの真価は、日々の勝ち負けではなく、中長期の累積で評価するべきとあらためて感じさせる展開でした。

本日は取引ゼロ(購入・売却ともになし)「バリューへの利益確定売りが加速する日は動かない」という基本方針を貫きました。

主要指数とポートフォリオの比較

指標 終値 前日比 騰落率
私のポートフォリオ 33,752,043円 -90,987円 -0.27%
日経平均 67,743.85円 +924.80円 +1.38%
TOPIX 4,020.37 +13.94 +0.35%

日経平均とTOPIXの差はプラス1.03パーセントポイント——「AI半導体がTOPIXから日経平均を引き離す」構造は昨日の逆方向に。プライム市場全体では上がり幅が控えめで、AI半導体関連の値嵩株だけが極端に買われたという、これまで何度も見てきた「AI半導体一極相場」の再現です。

バリュー株優位6日連続の記録、ついに終了

日付 日経平均 TOPIX ポートフォリオ 対日経差
7/2(水) -2.47% +0.09% +1.50% +3.97ppt
7/3(木) +1.47% +1.24% +1.08% -0.39ppt
7/6(月) -0.01% +0.92% +1.54% +1.55ppt
7/7(火) -2.12% -0.97% -0.07% +2.05ppt
7/8(水) -2.11% -1.37% -0.62% +1.49ppt
7/9(木) +1.38% +0.35% -0.27% -1.65ppt ← 逆転
6日累計 -3.86% +0.26% +3.16% +7.02ppt

6日累計で日経平均マイナス3.86パーセントに対してポートフォリオはプラス3.16パーセント対日経通算でもプラス7.02パーセントポイント——今日1日のアンダーパフォーム(マイナス1.65ppt)は、これまでの累積からすると許容範囲です。「バリュー優位相場は終わったのか、それとも短期的な巻き戻しか」は明日以降の展開次第で、今の時点で判断するのは危険。

【考察】今日の相場の読み解き方

今日の相場を、5日連続バリュー優位からの反転という視点で整理します。

なぜ今日、AI半導体が反発したのか

複数の要因が重なっています:

  1. サムスンショックの「一時的売り」化——2日連続のパニック売り後、「決算内容は過去最高だった」という事実が再評価され、押し目買いが集中
  2. 前日の米国市場でハイテク株高——ナスダック・SOX指数が反発、東京市場に波及
  3. キオクシアのオーバーハング解消——ベインキャピタルの全売却完了で、「今後大量売却リスクなし」という材料
  4. 短期売買の反転——7/7・7/8で下げすぎたAI半導体銘柄に、逆張りの機関投資家の買い戻しが入った

なぜバリュー株が売られたのか

「5日連続で買われすぎた反動」——これに尽きます。7/2以降、銀行・エネルギー・内需・インフラの銘柄がまとめて買われたため、短期的な高値警戒感が広がり、利益確定売りが集中したと見ています。下落TOP5にランクインした東京きらぼしFG(マイナス4.61%)・IHI(マイナス2.73%)は、いずれも7/6〜7/8で上昇TOP入りしていた銘柄——「行って来い」の典型的なパターンです。

「循環物色」の本質

7/2以降の6営業日を俯瞰すると、「AI半導体売り→バリュー買い→AI半導体買い戻し→バリュー利食い」という循環が明確に見えます。「どちらが本流でどちらが調整か」を短期で判断するのは不可能——長期投資家として大事なのは、この循環自体を利益に変える分散を持っていることです。

わたしのポートフォリオは、AI半導体関連銘柄(PILLAR・NGK・信越化学・トーカロなど)バリュー・内需銘柄(三菱UFJ・十六FG・INPEX・インフロニアHDなど) の両方を保有していて、循環のどちらの局面でも「相対的に強い銘柄」が支える構造。今日はAI半導体側が上がりバリュー側が下がる中でも、含み損益率マイナス0.41ppt(51.57%→51.16%)の下落に収まったのは、双方向の分散の効果です。

本日の取引

購入・売却ともにゼロ——「バリュー株への利益確定売りが加速する日は動かない」という基本方針を貫きました。

なぜ買わなかったか:

  1. バリュー株の高値警戒感——短期的に買われすぎた反動が出やすい局面
  2. AI半導体反発の持続性が不透明——明日10日にはETF分配金捻出売りも想定される
  3. 含み益プラス1,142万円のクッションがあり、慌てて動く必要がない

なぜ売らなかったか:

  1. バリュー株の押し目は”買い増しの候補”であって、”利食いの候補”ではない
  2. 今日下落した銀行株・IHIは、いずれも含み益率200〜633パーセント——長期保有の中核で売る理由なし
  3. 「AI半導体反発日にバリューが下がる」のは一時的な巻き戻しの可能性が高い

私の高配当株ポートフォリオ実績

上昇TOP5

銘柄(コード) 保有数 平均取得単価 終値 前日比(%) 評価損益 配当利回り
ツガミ(6101)【決算】 2 3,115円 7,460円 +450(+6.42%) +8,690円 1.31%
NGK(5333)【決算】 20 1,976円 7,051円 +195(+2.84%) +101,500円 1.50%
日本ケアサプライ(2393)【決算】 20 1,490円 4,240円 +105(+2.54%) +55,000円 1.75%
ほぼ日(3560) 2 3,435円 4,645円 +115(+2.54%) +2,420円 1.94%
メタウォーター(9551)【決算】 24 3,294円 3,260円 +80(+2.52%) -816円 2.45%

今日の上昇TOP5は5銘柄中4銘柄に【決算】マーク——決算好感による反発が主役の一日でした。相場全体はAI半導体主導ですが、個別銘柄では決算の中身が明確に評価される、決算シーズンらしい動きです。

上昇1位はツガミ(6101)がプラス6.42パーセント【決算】——7/7の下落TOP2(マイナス10%ストップ安)から強く反発含み益プラス8,690円・プラス139.49パーセントの水準まで戻しました。工作機械の中堅で、決算内容が予想を上回ったと見られます。

2位NGK(5333)がプラス2.84パーセント【決算】——20株保有・含み益プラス101,500円・プラス256.83パーセントという主力銘柄。化学素材大手で、こちらも決算好感。3位日本ケアサプライ(2393)プラス2.54パーセント【決算】は介護福祉、4位ほぼ日(3560)プラス2.54パーセントは糸井重里氏率いる出版・EC企業、5位メタウォーター(9551)プラス2.52パーセント【決算】は7/3に損出しを試みた上下水道インフラ大手。

下落TOP5

銘柄(コード) 保有数 平均取得単価 終値 前日比(%) 評価損益 配当利回り
東京きらぼしフィナンシャルグループ(7173) 80 237円 1,738円 -84(-4.61%) +120,080円 1.73%
住友林業(1911) 244 1,200円 1,321円 -39(-2.87%) +29,524円 3.79%
大同メタル工業(7245) 20 910円 1,417円 -40(-2.75%) +10,140円 2.54%
IHI(7013) 200 1,543円 2,813円 -79(-2.73%) +254,000円 0.82%
DIC(4631) 22 3,670円 4,667円 -118(-2.47%) +21,934円 3.00%

下落TOP1東京きらぼしFG(7173)がマイナス4.61パーセント——7/8の上昇TOP2だった地銀が、まさに「行って来い」で急落。含み益率プラス633.33パーセントという驚異的な水準を維持していますが、短期の利食い売りが集中しました。

4位IHI(7013)マイナス2.73パーセント——7/6の上昇TOP1(プラス7.02%)だった防衛関連の代表格が、こちらも「行って来い」。200株の含み益プラス254,000円・プラス82.31パーセントなので、長期保有には全く影響なし。

下落TOP5のうち3銘柄(東京きらぼしFG・IHI・大同メタル)は、今週前半に上昇TOP入りしていた銘柄——バリュー株利益確定売りの典型パターンが明確に見えます。それでも全銘柄が含み益プラス10〜633パーセントの分厚いクッションがあるので、日常的な調整の範囲内

ポートフォリオ全体

評価額 含み損益 含み損益(%) 前日比 前日比(%)
33,752,043円 +11,423,366円 +51.16% -90,987円 -0.27%

含み損益率はプラス51.16パーセント(昨日+51.57%から0.41ppt低下)、含み損益額はプラス1,142万円台をキープ。節目の50パーセントは維持、6日累計では引き続きプラス3.16パーセントという優秀なパフォーマンスです。

📚 初心者向けワンポイント解説:「オーバーハング」とは(キオクシア+11%高の背景)

今日のキオクシア(285A)一時プラス11パーセント高の背景にあった「ベインキャピタルの全保有株売却完了」というニュース——これが「オーバーハング解消」という材料になった、と冒頭で書きました。オーバーハング(overhang)という言葉は少し専門的ですが、初心者投資家として知っておくと「なぜ大株主の売却完了で株価が上がるのか」が理解できるようになります。

オーバーハングとは

オーバーハングとは、「大株主が大量の株式を保有していて、いつでも売り出す可能性がある」状態のこと。「頭上に売り圧力が”垂れ下がっている(overhang)”」というイメージから来ています。

大株主が「まだ売る予定の株を大量に持っている」と、他の投資家は以下のような心理になります:

  1. 「大株主がいつ大量売りするか分からない」→ 株価下落リスク
  2. 「大量売却が出れば需給が悪化する」→ 短期的に株価下がる
  3. 「その心理的重荷があるうちは、株価は上値が重い」

これが「オーバーハングによる株価抑制効果」です。大株主保有=常に売り予備軍という意味合いになります。

キオクシアのケース

キオクシア(旧東芝メモリ)は2018年にベインキャピタル主導のコンソーシアムが180億ドルで買収した会社。2024年末に東証にIPO(新規上場)しましたが、ベインキャピタルは大株主として引き続き保有していました。上場後、ベインは段階的に株式を売却:

時期 売却規模 状態
2025年11月 20億ドル超売却 まだ多く保有
2026年2月 35億ドル超売却 まだ保有継続
2026年7月9日 残り全部売却完了 オーバーハング解消

「ベインがいつ次の売却をするか」という不透明感が、これまでキオクシアの株価上値を抑える要因になっていました。それが今日、「全売却完了」で完全解消——「今後の需給悪化リスクがゼロになった」という強い好材料になった、というわけです。

PEファンドの投資回収と株価の関係

PE(プライベート・エクイティ)ファンド——ベインキャピタルのような投資会社は、5〜10年の期間で企業を買収→改革→再上場→売却というサイクルで利益を出します。投資回収の最終段階上場後の株式売却で、これは:

  • PEファンドにとってのゴール(投資リターンの確定)
  • 株式市場にとっては需給重荷(オーバーハング)

の板挟み状態になります。今回のベインのキオクシア投資は2018年〜2026年(約8年間)で180億ドル→大幅リターンという、PEファンドとして記録的な大成功案件でもありました。

個人投資家として知っておくべきこと

大株主の保有比率が高い会社を買う時は、以下をチェックしましょう:

  1. PEファンド・親会社・創業家など、”売却圧力になり得る大株主”は誰か
  2. その大株主のロックアップ期間(売却禁止期間)はいつ終わるか
  3. すでにどの程度売却が進んでいるか——残りが少ない=オーバーハング解消近い

IPO直後の株や、親子上場銘柄では、こうした需給要因が株価に大きく影響することがあります。「業績は良いのに株価が上がらない」という状況の裏には、しばしばオーバーハングがあります。

わたしのポートフォリオでの類似例

わたしの保有銘柄でも、スカパーJSAT(9412)がSpaceX上場後の換金売りバローHD(9956)が公募増資に伴う需給悪化——といった「需給要因での株価軟調」が今も進行中です。業績は良いのに株価が上値を抑えられている銘柄は、「需給重石」の存在をチェックしておくことが大事です。

配当情報

7月9日は配当の入金はありませんでした。3月期決算配当は6月末で概ね一段落しました。近日中に3月期決算配当の全体集計記事を公開予定です。

明日以降の注目ポイント

  • 7/10(金)のETF分配金捻出売り。市場参加者の多くが想定、日経平均の上値抑制要因
  • AI半導体反発の持続性。キオクシアのオーバーハング解消は好材料だが、他銘柄はどう動くか
  • 銀行株・IHIの下げ止まり有無。今日下落TOP入りした主力銘柄が明日反発するか
  • 決算シーズン第2週。今日ツガミ・NGK・日本ケアサプライ・メタウォーターが決算好感で上昇、明日も注目
  • バローHD(9956)の公募増資発行価格決定。7/8〜7/13期間、そろそろ発表タイミング
  • サムスンショックの完全終了か。3日ぶりの反発で終焉か、それとも下げ再開か

まとめ

今日7月9日は「AI半導体一極相場が戻ってきた」一日——日経平均が4日ぶり反発でプラス924円・プラス1.38パーセントの67,743円まで戻し、アドバンテスト・東京エレクトロン・キオクシアの3銘柄だけで日経平均を約900円押し上げたという、極端な値嵩株主導の反発でした。TOPIXはプラス0.35パーセントの小幅高——「バリューはむしろ売られる」というAI半導体一極相場の典型パターンです。

7/9
日経平均 +1.38% (67,743円、4日ぶり反発)
TOPIX +0.35%
わたしのポートフォリオ -0.27%

わたしのポートフォリオはマイナス0.27パーセント・マイナス90,987円で、日経平均をマイナス1.65パーセントポイント・TOPIXをマイナス0.62パーセントポイントでアンダーパフォーム——バリュー株優位相場が5営業日連続で続いた後、6日目に逆転しました。ただし6日累計では対日経プラス7.02パーセントポイントという優秀な累積は維持、含み損益率もプラス51.16パーセント含み損益額プラス1,142万円台をキープしました。

今日のキーワードは「オーバーハング解消」——キオクシア(285A)がベインキャピタルの全保有株売却完了報道を受けて一時プラス11パーセント高まで急伸。「大株主の売却圧力」が完全になくなったことで需給が改善という、教科書的な材料でした。長期投資家として、「業績は良いのに株価が上値を抑えられている銘柄」の裏に需給重石があるかどうかを意識する良い機会です。

上昇TOP5はツガミ(プラス6.42%)・NGK(プラス2.84%)・日本ケアサプライ(プラス2.54%)・ほぼ日(プラス2.54%)・メタウォーター(プラス2.52%)——5銘柄中4銘柄に【決算】マーク、決算好感の一日となりました。

下落TOP5は東京きらぼしFG・住友林業・大同メタル・IHI・DIC——5銘柄中3銘柄(東京きらぼしFG・IHI・大同メタル)は、今週前半の上昇TOP入り銘柄バリュー株の利益確定売りが典型的に現れました。ただし全銘柄が含み益プラス10〜633パーセントの分厚いクッションがあるので、長期保有には全く影響なし。

本日は取引ゼロ(購入・売却ともになし)——「バリュー株への利益確定売りが加速する日は動かない」という基本方針を貫きました。「バリュー相場は終わったのか、短期的な巻き戻しか」の判断は明日以降の展開次第で、「循環物色の中で、どちらの局面でも相対的に強い銘柄を持ち続ける」というバリュー分散の基本方針を維持していきます。

明日7/10はETF分配金捻出売りが想定される日で、日経平均の上値抑制要因になりそう。含み益プラス1,142万円のクッションを保持しつつ、明日も動かず様子見——というのが今の局面での正解と考えています。

明日も、地味に、着実に。


📌 関連記事

免責事項:本記事は個人の投資記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。