【2026年10月16日】高配当株PF記録|日経7日ぶり反発+1.39%でPF+1.57%、大末建設が上方修正・増配でストップ高、グッドパッチは決算で小反落

今日のサマリー

日経平均は、プラス898円34銭・プラス1.39パーセントの65,324円29銭で、7営業日ぶりに反発しました。TOPIXもプラス66.66・プラス1.67パーセントの4,066.00で3営業日ぶりに反発し、昨日割り込んだ4,000台を1日で取り戻しています。

日経新聞によると、前日の米国では、昨日の急落のきっかけになったAI向けクラウドのコアウィーブが反発。エヌビディアのジェンスン・ファンCEOが同社の財務に楽観的な見方を示したことで、AI投資の先行きへの不安がいったん和らいだと伝わっています。半導体の比重が高い韓国の株価指数も一時4パーセント高。東京でもキオクシアやレーザーテックなどAI・半導体株に買い戻しが入り、日経平均の上げ幅は一時1,300円に迫りました。来週から米国の大手テック企業の決算が本格化するため、引けにかけては伸び悩んだとのことです。

昨日の歴代3位の下げ幅を受けて、幅広い銘柄に押し目買いが入り、東証プライムは値上がり1,292銘柄・値下がり228銘柄と、8割を超える銘柄が上がりました。売買代金は約7.67兆円です。プライムの値上がり率1位は、わたしも持っている大末建設(1814)のプラス20.86パーセントでした。

わたしのポートフォリオは、プラス573,612円・プラス1.57パーセント。対日経はプラス0.18パーセントポイント、対TOPIXはマイナス0.10パーセントポイントです。

今日のトピックは:

  1. 日経平均はプラス1.39パーセントで7日ぶりに反発。わたしのポートフォリオはプラス1.57パーセントで、日経平均をわずかに上回りました。昨日の大きな下げの日に踏みとどまり、今日の反発の日にもついていけた2日間です
  2. 上昇TOP5の1位は、大末建設(1814)のストップ高、プラス20.86パーセント。昨日の引け後に、業績予想の上方修正と、年間配当186円→234円の大幅増配、ToSTNeT-3での自社株買いを発表。そして、わたしは昨日の大引けで、この大末建設を2株ナンピンしていました
  3. 昨日本決算を発表したグッドパッチ(7351)は、マイナス1.52パーセントで下落TOP5の1位。今日の取引は、昨日1株ナンピンしたキオクシア(285A)を、反発したところで1株売却したのみ。自分では「利確」のつもりでしたが、移動平均法では「損だし」になりました

主要指数とポートフォリオの比較

指標 終値 前日比 騰落率
私のポートフォリオ 37,087,467円 +573,612円 +1.57%
日経平均 65,324.29円 +898.34円 +1.39%
TOPIX 4,066.00 +66.66 +1.67%

日経平均に対してプラス0.18パーセントポイント、TOPIXに対してマイナス0.10パーセントポイント。

今日は、昨日と反対の「全面高」の日でした。日経平均はAI・半導体の値がさ株の買い戻しで上がり、TOPIXはプライムの8割が上がる幅広さで上がった。わたしのポートフォリオは、ちょうどその間くらいです。半導体関連はキオクシア・PILLAR・FUJIMIなど一部しか持っていないので、日経平均が大きく上げる日は置いていかれやすいのですが、今日は大末建設のストップ高と、IHIの上げ(200株でプラス24,100円)が効きました。

71日累計で対日経+14.26ppt

日付 日経平均 TOPIX ポートフォリオ 対日経差
7月(21日) -8.56%累計 -0.80%累計 +6.76%累計 +15.32ppt累計
8月(20日) +3.20%累計 +3.81%累計 +3.41%累計 +0.21ppt累計
9月(19日) +0.84%累計 -1.04%累計 -1.63%累計 -2.47ppt累計
10/1(木) +3.30% +0.57% -0.61% -3.91ppt
10/2(金) -0.94% -0.99% -1.19% -0.25ppt
10/5(月) +2.40% +1.33% +0.67% -1.73ppt
10/6(火) +1.05% +0.92% +0.56% -0.49ppt
10/7(水) -0.92% -0.70% -0.64% +0.28ppt
10/8(木) -1.42% -1.51% -1.37% +0.05ppt
10/9(金) -0.02% +0.33% +0.40% +0.42ppt
10/13(火) -1.82% +0.14% +1.25% +3.07ppt
10/14(水) -0.05% -0.34% -0.21% -0.16ppt
10/15(木) -4.90% -2.38% -1.16% +3.74ppt
10/16(金) +1.39% +1.67% +1.57% +0.18ppt
71日累計 -6.45% +1.01% +7.81% +14.26ppt

71日累計は、日経平均マイナス6.45パーセントに対してポートフォリオはプラス7.81パーセント、対日経通算プラス14.26パーセントポイント。昨日のプラス14.08ポイントから、0.18ポイント広がりました。TOPIXの累計も、昨日のマイナス0.66パーセントからプラス1.01パーセントに戻っています。

10月の11営業日の合計は、プラス1.20ポイントです。昨日書いた「大きく上げる日には置いていかれ、大きく下げる日には踏みとどまる」というパターンからすると、今日のような大きめの反発の日は負けてもおかしくない日でした。それでも小さく勝てたのは、上昇TOP5に半導体以外の銘柄が並んだからだと思います。

本日の取引

本日の取引は、キオクシアHD(285A)の1株売却のみです。買い増しはありません。

銘柄(コード) 約定株数 約定単価 約定金額 意図
キオクシアHD(285A) 1(現売) 13,375円 13,375円 前日12,880円で買った1株を、反発したので売却(1株では利確のつもり・移動平均法では損だし)
合計 — — 13,375円 —

キオクシアHD(285A)——「明日は上がるだろう」の1株を、上がったので売却

キオクシアは今日、プラス495円・プラス3.84パーセントの13,375円。昨日の終値12,880円からの反発です。

昨日の1株は、正直に書くと、「ここまで下がったのだから、明日は上がるだろう」と思って買った1株でした。長く持つためのナンピンというより、翌日の反発を狙った買いです。思ったほどは上がりませんでしたが、上がったことは上がったので、今日その1株を13,375円で売って、利益を確定するつもりでした。約定単価は、今日の終値と同じです。

ふだんのわたしは、下げた日に少しずつ買い増して、長く持つ投資をしています。今回のように「明日上がるか」を当てにいく売買は、わたしの本来のやり方ではありません。結果は1株でプラス495円。当たったとはいえ、たまたまに近いと思っています。

これで保有は31株から30株に戻りました。特定口座の平均取得単価は移動平均法なので、売却しても平均取得単価は18,495円のまま変わりません。30株で、含み損はマイナス153,600円・マイナス27.68パーセントです。

「利確」のつもりが、税金の計算では「損だし」に

昨日12,880円で買った1株を、今日13,375円で売った——その1株だけを見れば、495円のプラスで、わたしの気持ちとしては「利確」です。

ところが、特定口座の損益の計算は、そうはなりません。移動平均法では、どの日に買った株を売ったかは区別されず、売った株の取得単価は「平均取得単価」で計算されます。つまり、税金の計算上は「18,495円の株を13,375円で売った」ことになり、実現損益はマイナス5,120円です。

見方 取得単価 売却単価 損益
昨日買った1株だけを見る 12,880円 13,375円 +495円
特定口座(移動平均法)の計算 18,495円 13,375円 -5,120円(実現損)

この仕組みは、7月6日の解説でも「買値より高く売っても損失になる」として取り上げました。今日のケースは、まさにその実例です。「利確したつもりが、実際には損だしになっていた」——自分で書いた解説に、自分で引っかかった形です。実現損のマイナス5,120円は、今年の他の売却益と通算されるので、その分、源泉徴収された税金の一部が戻ってくる計算になります。一方で、30株の含み損そのものは、1株売っても何も変わっていません。

📊 本日の決算解析: グッドパッチ・大末建設——昨日引け後の発表に、今日の株価が答えた

昨日(10/15)の引け後に、わたしの保有銘柄から2つの大きな発表がありました。本決算のグッドパッチと、業績・配当予想の上方修正の大末建設です。昨日は日経平均がマイナス4.90パーセントの日で、今日がその答え合わせの日になりました。

グッドパッチ(7351)——増収・営業減益の本決算、来期は増収増益予想。今日はマイナス1.52パーセント

グッドパッチは、100株・平均取得単価494円で保有しています。10月15日15時30分に、2026年8月期の決算短信と決算説明資料を開示しました。

項目 2026年8月期(実績) 前期比 2027年8月期(会社予想) 前期比
売上高 51.97億円 +2.2% 57.50億円 +10.6%
営業利益 4.47億円 -19.7% 5.00億円 +11.9%
経常利益 5.94億円 -3.1% 6.00億円 +1.0%
純利益 3.54億円 -13.0% 4.00億円 +13.0%
年間配当 10円 据え置き 10円 据え置き

売上は少し伸びたものの、営業利益は約2割の減益。来期は売上プラス10.6パーセント、営業利益プラス11.9パーセントと、増収増益の予想です。配当は今期・来期とも10円で据え置き。9月に子会社化を発表した株式会社Bandの分が、来期の予想にどこまで入っているかは、まだ確認できていません。

市場の反応は、今日はマイナス7円・マイナス1.52パーセントの454円。ザラ場では448円まで下げました。下げ幅だけ見れば小さいのですが、今日はプライムの8割が上がった日で、TOPIXはプラス1.67パーセント。TOPIXと比べると、3パーセントほど負けた計算です。出来高も14,400株と、決算発表前の昨日(7,700株)の約2倍、直近10営業日でいちばん多い数字でした。

「決算で売られたのか」と聞かれれば、相場全体が上がる日に逆行安したので、「売られた」と見てよさそうです。ただ、ストップ安になるような失望売りではなく、「減益の今期と、増益予想の来期を見て、買う理由も見つからなかった」くらいの反応だと受け止めています。昨日、日経平均がマイナス4.90パーセントの日も、グッドパッチはマイナス1.50パーセントで踏みとどまっていたので、2日間ほぼ同じ下げです。

わたしの含み損はマイナス4,000円・マイナス8.10パーセント。年初来安値は3月4日の432円で、そこまではあと22円です。取得利回りは2.02パーセントと、わたしの保有銘柄の中では低め。来期の増益予想が数字になって表れるかを、次の決算まで見ていくつもりです。

大末建設(1814)——上方修正・大幅増配・ToSTNeT-3でストップ高

大末建設は、10月15日16時30分に3つの開示を出しました。業績予想と配当予想の修正、自己株式の取得(ToSTNeT-3)、それに初のキャラクターの誕生のお知らせです。

項目(2027年3月期通期・連結) 前回予想 今回修正 増減率
売上高 984億円 1,001億円 +1.7%
営業利益 57.5億円 70.5億円 +22.6%
経常利益 56.5億円 69.4億円 +22.8%
純利益 38.6億円 48.1億円 +24.6%
年間配当 186円(中間93円+期末93円) 234円(中間117円+期末117円) +25.8%

上期(4〜9月)の営業利益は31.1億円→46.1億円と、プラス48.2パーセントの上方修正。理由は、工事の採算が良くなったことと、設計変更や物価上昇への対応が進んだこととのことです。総還元性向50パーセント以上・DOE4.0パーセント以上という方針に沿って、中間・期末とも24円ずつ増配し、年間234円(配当性向50.09パーセント)になりました。

さらに、今朝8時45分のToSTNeT-3で、昨日の終値3,355円で自社株160,200株・約5.37億円を買い付けたと、今日10時30分に結果が開示されています。発行済株式の約1.6パーセントです。

今日の株価は、プラス700円・プラス20.86パーセントの4,055円でストップ高。東証プライムの値上がり率1位でした。

実は、わたしは昨日、この大末建設を2株、3,355円でナンピンしていました。38株を40株にして、平均取得単価を約3,547円に下げたところです。会社が今朝ToSTNeT-3で自社株を買ったのと、ちょうど同じ3,355円。もちろん、発表を知っていて買ったわけではなく、昨日の暴落の日に、いつものように建設株を少しずつ買い増しただけです。昨日はマイナス5.40パーセントの含み損だったのが、今日はプラス20,320円・プラス14.32パーセントの含み益に変わりました。

配当は、40株 × 48円の増配で、年1,920円(税引前)の増加。平均取得単価約3,547円に対する取得利回りは、5.24パーセントから6.60パーセントへ。こういうことがあるので、地味な建設株のナンピンはやめられません——と書きたいところですが、これはたまたまです。たまたまを実力と勘違いしないようにしておきます。

キャリアリンク(6070)——昨日15時30分に業績予想の上方修正

上昇TOP5の5位のキャリアリンクも、昨日15時30分に「業績予想の修正に関するお知らせ」を開示していました。中身は上方修正です。修正後の数字と、配当予想が変わったかどうかは、まだ確認できていません。今日はプラス5.01パーセントの2,681円。相場全体の上げに、上方修正への評価が加わったとみています。含み益はプラス5,880円・プラス18.58パーセント、年間配当120円で取得利回りは5.31パーセントです。次の決算は11月13日の予定です。

私の高配当株ポートフォリオ実績

上昇TOP5

銘柄(コード) 保有数 平均取得単価 終値 前日比(%) 評価損益 年間配当金 取得利回り 現在利回り
大末建設(1814) 40 3,547円 4,055円 +700(+20.86%) +20,320円 234円 6.60% 5.77%
アドソル日進(3837) 40 967円 1,404円 +73(+5.48%) +17,480円 48円 4.96% 3.42%
楽天グループ(4755) 100 752円 644.3円 +33(+5.40%) -10,770円 0円 0.00% 0.00%
IHI(7013) 200 1,543円 2,526.5円 +120.5(+5.01%) +196,700円 23円 1.49% 0.91%
キャリアリンク(6070) 14 2,261円 2,681円 +128(+5.01%) +5,880円 120円 5.31% 4.48%

上昇TOP5は、建設・ITサービス・ネット・重工・人材派遣と、ばらばらの顔ぶれです。1位の大末建設は上で書いたとおり、昨日の上方修正と増配によるストップ高。2位以下は、プライムの8割が上がった全面高の中で、とくに大きく戻した銘柄です。

IHI(7013)——200株で、プラス24,100円

金額でいちばん効いたのは、4位のIHIです。プラス120.5円・プラス5.01パーセントの2,526.5円で、200株なのでプラス24,100円。大末建設(40株でプラス28,000円)と合わせて、この2銘柄だけで今日のプラスの約9パーセントになります。直近の適時開示はなく、全面高の中での戻りとみています。含み益はプラス196,700円・プラス63.74パーセント。取得利回りは1.49パーセントと低めですが、含み益の大きさでポートフォリオを支えてくれている銘柄です。

アドソル日進(3837)・楽天グループ(4755)

2位のアドソル日進は、プラス5.48パーセントの1,404円。直近の適時開示はありません。含み益はプラス45.19パーセント、取得利回りは4.96パーセントです。

3位の楽天グループは、プラス5.40パーセントの644.3円。10月7日の楽天ドライブの不正アクセス発表以降、さえない動きが続いていましたが、今日は大きく戻しました。昨日17時に子会社の役員・従業員向けのストックオプションの開示がありますが、株価への影響は小さいとみています。それでも含み損はマイナス10,770円・マイナス14.32パーセントで、無配の銘柄です。

下落TOP5

銘柄(コード) 保有数 平均取得単価 終値 前日比(%) 評価損益 年間配当金 取得利回り 現在利回り
グッドパッチ(7351) 100 494円 454円 -7(-1.52%) -4,000円 10円 2.02% 2.20%
信越ポリマー(7970) 14 2,055円 2,377円 -26(-1.08%) +4,508円 66円 3.21% 2.78%
前澤HD(575A) 108 1,658円 1,922円 -20(-1.03%) +28,512円 63円 3.80% 3.28%
サンコーテクノ(3435) 20 1,171円 1,461円 -15(-1.02%) +5,800円 46円 3.93% 3.15%
Jパワー(9513) 25 2,371円 3,929円 -38(-0.96%) +38,950円 105円 4.43% 2.67%

下落TOP5は、いちばん下げたグッドパッチでもマイナス1.52パーセント。5位のJパワーはマイナス0.96パーセントで、1パーセントも下げていません。昨日の下落TOP5は、5銘柄すべてがマイナス7パーセントを超えていました。同じ「下落TOP5」でも、日によって中身はまったく違います。

1位のグッドパッチは、決算の解析で書いたとおりです。2位の信越ポリマーは10月26日、5位のJパワーは10月30日に決算発表の予定で、今日はまだ発表されていません。画面の「決算」マークは、決算発表が近いという意味です。3位の前澤HDと4位のサンコーテクノも、全面高の日の小さな利益確定売りとみています。5銘柄とも、下げはどれも数百円から数千円。グッドパッチ以外の4銘柄は、含み益のままです。

信越ポリマーの年間配当は、2027年3月期の会社予想で66円。7月の第1四半期決算で増配が発表されていたものの、金額を確認できていなかった銘柄です。Jパワーは年間105円(会社予想)で、取得利回りは4.43パーセント。どちらも、今日あらためて確認しました。

ランキングの合計はプラス55,638円、全体はプラス573,612円

増減額
上昇TOP5の合計 +60,112円
下落TOP5の合計 -4,474円
TOP10の合計 +55,638円
ポートフォリオ全体 +573,612円
ランキング外の180銘柄 +517,974円

今日のプラスの約9割は、ランキング外の180銘柄から。1銘柄あたり約2,900円のプラスです。昨日は1銘柄あたり約2,100円のマイナスだったので、昨日の下げをほぼ取り返した形です。全面高の日は、TOP5に載らない銘柄が1パーセント前後ずつ、静かに積み上がります。

ポートフォリオ全体

評価額 含み損益 含み損益(%) 前日比 前日比(%)
37,087,467円 +12,912,999円 +53.42% +573,612円 +1.57%

評価額は37,087,467円。含み損益はプラス12,912,999円・プラス53.42パーセントで、昨日のプラス50.98パーセントから2.44ポイント戻しました。

評価額の動きも確かめておきます。昨日の評価額36,526,735円に、前日比プラス573,612円を足して、売ったキオクシア1株の13,375円を引くと、37,086,972円。画面の37,087,467円とは495円ずれます。この495円は、売ったキオクシア1株の今日の値上がり(12,880円→13,375円)とちょうど同じです。SBI証券の「前日比」は今日の終わりに持っている株だけで計算されていて、売った1株の今日の値上がり分は入っていないとみられます。取得総額も昨日から18,495円減っていて、キオクシアの平均取得単価1株分とぴったり一致しました。今日は、ずれの理由がすべて説明できた日です。

📚 初心者向けワンポイント解説:「ToSTNeT-3」とは——朝8時45分に、会社が自社株を前日の終値で買う仕組み

今日の大末建設のニュースに出てきた「ToSTNeT-3(トストネット・スリー)」。ふだんの取引では見かけない言葉なので、まとめておきます。

市場が開く前に、「前日の終値」で1回だけ買う

ToSTNeT(トストネット)は、東京証券取引所の「立会外取引(たちあいがいとりひき)」のシステムです。ふつうの売買(立会内取引)とは別に、決まったルールで、まとまった株を取引するための仕組みです。その中の「ToSTNeT-3」は、会社が自分の株を買う「自己株式の取得」専用の取引になります。

流れは、大末建設の例だとこうなります。

日時 何が起きたか
10/15 16:30 取締役会で自社株買いを決め、「明日の朝、今日の終値3,355円で、最大176,000株を買う」と開示
10/16 8:45 市場が開く前のToSTNeT-3で、3,355円で売り注文と突き合わせて買付け
10/16 10:30 「160,200株・約5.37億円を取得し、今回の自社株買いは終了」と結果を開示

ポイントは、価格が前日の終値に固定されていて、取引は朝の1回だけ、ということです。ふだんの市場で何日もかけて少しずつ買うと、株価を押し上げてしまったり、買い付けに時間がかかったりしますが、ToSTNeT-3なら1回で終わります。

売り手は、多くの場合「大株主」

大末建設の開示には、「一部の株主から、保有株を売却する意向があるとの連絡を受けている」と書かれていました。ToSTNeT-3は、こうした大株主(取引先や金融機関など)がまとまった株を手放したいときに、市場で売って株価を下げてしまわないよう、会社がまとめて引き受ける形で使われることが多いとされています。

長期で持っている側から見ると、良い点が2つあります。

  1. 「いつか大株主が売ってくるかもしれない」という重し(オーバーハング)が消える。7月9日に、キオクシアで解説した言葉です
  2. 会社が買った分だけ、市場に出回る株が減り、1株あたりの利益や配当の価値が少し上がる

一方で、ToSTNeT-3には一般の投資家は参加できません。わたしたち個人は、前日の終値3,355円で売る機会もなく、今日はふつうの市場でストップ高の4,055円が付いていました。ToSTNeT-3そのものよりも、同時に出た上方修正と25パーセントの増配のほうが、今日の株価には大きく効いたと思います。

「自社株買い」の発表は、方法まで見る

「自社株買い」と一口に言っても、市場で何カ月もかけて少しずつ買うものと、ToSTNeT-3で翌朝1回で買うものがあります。前者は、期間中ずっと株価の下支えになる。後者は、大株主の売りを会社が受け止めて、それで終わり。開示を読むときは、「何株・何円」だけでなく、「どうやって買うか」まで見ておくと、その自社株買いの性格が分かります。

明日以降の注目ポイント

  • 来週から米国の大手テック企業の決算が本格化。AI投資の需要の強さが確認できるかどうかで、AI・半導体株の流れが決まりそう
  • キオクシア(285A)は今日プラス3.84パーセントで反発。30株・平均取得単価18,495円で、含み損はマイナス27.68パーセント
  • 大末建設(1814)は、ストップ高の翌日の値動きに注目。次は11月上旬とみられる中間決算で、上方修正どおりの数字が出るか
  • グッドパッチ(7351)は、決算翌日の逆行安。年初来安値432円まで、あと22円
  • 信越ポリマー(7970)は10月26日、Jパワー(9513)は10月30日に決算発表の予定
  • キャリアリンク(6070)は上方修正。修正後の数字と配当予想への影響は、確認しておきたい

まとめ

10/16
日経平均 +1.39%
TOPIX +1.67%
わたしのポートフォリオ +1.57%

日経平均はプラス898円・プラス1.39パーセントで7日ぶりに反発。TOPIXもプラス1.67パーセントで、4,000台を1日で取り戻しました。米コアウィーブの反発でAI投資への不安が和らぎ、昨日売られたAI・半導体株に買い戻しが入り、プライムの8割の銘柄が上がった一日です。

わたしのポートフォリオはプラス573,612円・プラス1.57パーセント。対日経はプラス0.18ポイント。71日累計の対日経差は、プラス14.26ポイントになりました。含み損益率もプラス53.42パーセントまで戻しています。

上昇TOP5は、大末建設(1814)・アドソル日進(3837)・楽天グループ(4755)・IHI(7013)・キャリアリンク(6070)。大末建設とキャリアリンクは、どちらも昨日の上方修正の発表を受けての上げ。大末建設は、上方修正と年間186円→234円の増配、ToSTNeT-3の自社株買いでストップ高。昨日の大引けで2株ナンピンしたばかりで、含み損から一気にプラス14.32パーセントの含み益に変わりました。ただ、これはたまたまです。

下落TOP5は、グッドパッチ(7351)・信越ポリマー(7970)・前澤HD(575A)・サンコーテクノ(3435)・Jパワー(9513)で、いちばん下げてもマイナス1.52パーセント。グッドパッチは、増収・営業減益の本決算を受けて、全面高の中で逆行安。「決算で売られた」と言えますが、失望売りというほどではない、小さな下げでした。

本日の取引は、キオクシア(285A)の1株売却のみ。「明日は上がるだろう」と思って昨日12,880円で買った1株を、上がったので今日13,375円で売りました。1株だけ見れば495円のプラスですが、移動平均法の計算ではマイナス5,120円の実現損。同じ1株の売買でも、見方によって損益の符号まで変わる——利確のつもりが損だしに——特定口座の仕組みを、あらためて実感した一日です。

昨日の暴落、今日の反発。2日間で見れば、日経平均はマイナス3.5パーセントほど、わたしのポートフォリオはプラス0.4パーセントほど。大きく揺れた2日間でしたが、ポートフォリオはほとんど揺れずに済みました。

明日も、地味に、着実に。


📌 関連記事

免責事項:本記事は個人の投資記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。